「沖縄はオープンな空気感」ITエンジニアとして移住し、バリバリ開発している人に話を聞いてきました!
今回は、沖縄県内のIT企業で、「バリバリに開発しているエンジニアさん」にお話しを聞いてまいりました。
沖縄に移り住んでからのキャリアパスについて考えている方にとっては、何か参考になるかもしれませんよー!
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株式会社レキサスで「ITエンジニア」として活躍するスズキさん
今回、お話されたのは・・・・
株式会社レキサスでエンジニアをされている、スズキさんです。
2014年に沖縄へ移住されて、現在、エンジニアとして活躍しています。
今日は、よろしくお願いしますー。
はい、よろしくお願いしますー。
スズキさん、すでに会社のサイトでも社員インタビューで紹介されているんですよね!
そうなんです笑
かぶった!
まぁ私たちの方では、沖縄移住にも関連してお話を伺えればと思います。
日本の北から単身沖縄へ、1年後、家族で移住
Q、沖縄移住した経緯を教えてください!
沖縄出身の母がずっと「沖縄に帰りたい」と言っていたこともあり、沖縄に憧れがあったんです。
お母さまの影響で沖縄好きに?
そうですね、あまりによく帰りたいというから、子供心に「そんなに良いところなんだー」って感じで。
なるほど。
で、ある時に、レキサスで勤めている知り合いに出会ったんですね。
来ないかという話になり、沖縄に移住することを決めました。
当時は北海道の札幌で、ゲームの会社に15年勤めた後、起業していたこともあり、すぐに動ける状況だったのも良かったです
ご家族も一緒に沖縄移住されたのですか?
いえ、最初は僕一人で単身赴任という形で。
1年半行き来していて、最近、妻と息子も、北海道から沖縄へ引っ越してきたところなんですよ
おぉ、なんとも新鮮なお話!
沖縄に戻りたがっていたお母様もご一緒にですか?
それが・・・沖縄に移住する時に「沖縄に住む?」って聞いたら、「富士山に登るのが好きだからいい」って断られました笑
移住しなかったんですね!笑
それにしても富士山に登りたいなんて、元気ですねー!
Q、家族は沖縄に引っ越すことに、抵抗あった?
最初は妻が、「沖縄には色々とモノがないじゃんないのー?」と心配していました。
でも、僕が沖縄に住んだら結構なんでもあるなと思って、「あれもあるし、これもあるよ」って話をしたんです。そうしたら「沖縄でもモノが揃う」ということがわかったみたいです。
そういえば、その時に、沖縄移住ライフハックさんのブログも参考にしたみたいですよー。
嬉しいっ!
奥様に「ありがとうございます」とお伝えください!
へへっ(もみ手)
息子さんはどうでした?
息子は、沖縄移住に乗り気でしたね。
息子は今、中3なんですけど、進学意志が強いので、バリバリの進学校へ通っていました。でも学校の雰囲気が合ってなかったのか、苦しそうな部分もあって。
学ぶのが好きな子なので、勉強するなら、少し開放的にやったら良いのでは、と思っていたので沖縄移住は良かったみたいです。
沖縄とはだいぶ開放しましたねー!
ですね笑
どうやら沖縄の雰囲気は肌に合うようで、勉強の調子も良くなって、今は「東大行きたい!」なんて言ってますよ
おぉ、それはすごい!
中学3年にして、東大行きたい目標があるなんて。素晴らしいモチベーション!
いやぁ、まぁでも家ではゲームばかりやってますよ。
僕も札幌で15年もゲーム作ってた身なので、何も言えないんですけどね
親子揃ってですね笑
一度断念した沖縄移住が、沖縄IT企業の成長で実現できた
Q、どうやって仕事を探しましたか?
移住の前に、レキサスの話があったので、ほかには探していませんね。
でも、2007年か、2008年あたりに一度、沖縄移住したくてIT企業を探したことがあるんですよ。その時は、収入面で都合がつかず断念しました。
そうなんですね!
2008年というと移住された2014年からだと6年前ですね。
その時は、あまり大きな規模の会社がなかったんですよね。それで、収入面の都合がつく感じにならなかった。
その時から比べると、だいぶ成長したIT企業が出てきたって感じですね。
なぜレキサスに行こうと決心したのですか?
レキサスで働くエヴァンジェリストの人から話があって。当時、その人が札幌で行われていたiPhoneの勉強会に来ていて、知り合ったんですね。話を聞いてレキサスを知り、面白いなと思って。自分のやりたい方向性とも合っていたので、働こうと決めました。
やりたい方向というと?
人材育成ですね。
エンジニアさんだけど、人材育成なんですね。
私、札幌で会社にいた時は、i-modeの出始めの時代で、iアプリでかなり成功したことがあるんです。
かなりの成功・・・?
億単位の利益を出すアプリを開発しました。
かなりの成功だ!!
なんですけど、人材が育たず、結局、事業の伸びが止まってしまったんです。
結局、事業部がなくなってしまった経験があって。
その時に、人を育てないとダメだと、痛烈に感じて。
それで、人材育成に視点が広がったんですね!
人材育成と言うと、現在はどのようなことに関わっていますか?
ちょうど明後日、沖国大で学生に向けて講座する予定です。50人くらいかな?
プログラムの作業と並列して、そういう講座のプレゼンを準備したり。
普段の仕事と並列してやっている感じですか?
そうです。会社が結構、やりたいことに対して前向きでいてくれるのでありがたいです。
やりたかった人材育成にも携われているのですね!
沖縄で新しいことをどんどんやっているらしい
Q、仕事の内容を教えてください
まずエンジニアなのでプログラムは書いてます。
最近は、IOT関係のアプリを作ったり、クラウドサービスがあるのでデータをクラウドにアップしたり。今、流行りのIOT、クラウド周りが中心ですね。
あと、自分はまだまだですけど、会社では人工知能系のことも始めてますよー。
おー!そんな進んだことも、開発されているとは!
まさにトライしだそうってところですね。
人工知能については、会社内に技術に詳しい人がいるので、勉強会を開いてくれたりするんです。
開発としては、将来的にペットの気持ちや意思がわかるようなサービスができないかと、試行錯誤を始めています。
ペットの気持ちですか。
はい、例えば飼っている犬の運動量から、健康状態を把握したり、さらには疾病を予測したり。
それは、現在、プロトタイプ(模型)で試しています。
あ、ちなみにこれです。
つけてる!
センサーと電池を仕込んであって、これが運動量のデータを集めるんです。
運動量データを解析して、ペットの状態がわかるソフトウェアを作ってます。
ペット用を試しているんですか!?
そうです。
でもこれ、犬の生態の運動量に合わせているので、僕が、デスクワークしてると「寝てる」って言われますけどね笑
運動量も犬のレベルなので相当に早く走らないと、走っていると認識してくれないんです。
今はまだ実験的に試しているところですね。
仕事してるのに寝てるって言われるんですね笑
辛いな笑
笑
ゆくゆくは「IOT」と「クラウド」で集めたデータを、人工知能(ディープラーニング)で解析して、ペットの気持ちがわかるようなものを作れたらいいなーと考えています。コンピューティングによって、ペットが長生きできるようなサービスができるといいな、と。
すごい!
そういうところで、人工知能が役立つ時代が来るのか!
人工知能のブレイクスルーって、やはり、すごいものなんですよ。
電脳戦の将棋は結構、ニュースで見るかと思いますが、囲碁の電脳戦なんて、2060年まで人間の知能に勝てないと思われていたのに、もうすでにプロ騎士をやぶって勝ちましたから。
コンピューティングの発達によって、動物の気持ちとかに近づけるのってなんか良いですね。
素敵ですよね。
ディープラーニングは運動量などの特徴から疾病を予見するのにはとてもよい方法なんじゃないかと思います。
Q、沖縄での働き方はどうですか?
沖縄というより、会社の特徴かもしれないですけど、週に1回くらいのペースでテレワークができるんですよ。
お!良いですね。
私の場合、プログラミングは会社の方が集中出来るんですけど、企画など色々とアイデアが必要な時は、カフェとかの方が向いていて。
作業や気分によって、働く場所を選べるのはいいですね。
あと、沖縄、海が見えるカフェとかでもできますしね。
沖縄って自然最高じゃないですか?
間違いなく最高ですね。
ちょっと抽象的な話なんですが、北海道は空気感がキュッとするんですよ。こう、背筋が良くなる感じ。
数学的なことを考えたり、プログラムの細部まで突き詰めるのには、北海道の空気が向いているんです。
一方、沖縄は賑やかっていうかな、オープンな空気感を感じていて。色々な発想をするのには向いている感じがします。
人と話すときとかも、話しやすいですよね、沖縄は。お互いにオープンな気持ちになる。
これが東京の賑やかさとはちょっと違うんですよね。東京は速いというかせかせかした賑やかさなんですけど。
地域によって空気感って違いますよね。
その空気感によって、合う合わないの働き方があるって面白いですね
Q、使っている言語は?
主に使っている言語は、この5つです
- Microsoft Xamarin(ザマリン)
- SWIFT
- JAVA
- nodeJS
- Lambda
Xamarin(ザマリン)。
Xamarin(ザマリン)使ってますね。マルチプラットフォームでのアプリケーション開発ができます。
慶良間諸島へのフェリーに乗れる..。
それは「とまりん」(泊港)。
買収されて、今、Microsoft社製になったんですけど、Xamarin(ザマリン)は、簡単に言うと、一つの開発環境で、iPhoneアプリも、Androidアプリも、Windowsアプリも書き出せるものです。マルチプラットフォームとかクロスプラットフォームでのアプリケーション開発とか言います。
先生、ご説明ありがとうございます..(感謝の目)
ちなみに、沖縄でエンジニアとして活躍するのに、言語習得これくらいやっとこうみたいなのってありますか?
うーん、会社にもよるんじゃないですかね。まぁ今、あげたやつが扱えれば、大概どこでもいけると思います。
Lambdaで、サーバーレスとかも大事ですね。重宝されると思います。
サーバーレス…。
わかりますか?サーバーレ..
(食い気味に)わかりませんっ。
早い!(そしてオレもわかんない)
サーバーは通常、常に起動していて、リクエストに対してレスポンスを返せるようにしています。
つまり、リクエストがない間の起動エネルギーは無駄なわけです。
サーバーレス技術を持ってプログラムを書くと、リクエストに対して、サーバーが起動し、レスポンスを返す。リクエストがない時はサーバーが起動しない。
なるほど!
…。(仏のような顔)
ビジネス的にわかりやすいことを言えば、サーバー代が安くなったりするわけですね。
素敵!
先生、ご説明ありがとうございます..(感謝の目)
先生〜!(感謝の目)
沖縄はオープンなコミュニティが多い
Q、技術習得の勉強はどうしていますか?
情報は勝手に入ってくるかなぁ。
Facebookのタイムラインとか。
知り合いからの情報ってことですか?
勉強会に行くと、UnityとかGoogleとかの偉い人というか、VIPな人が来るので。そういう人と、Facebookでつながると、自然と情報が入って来ます。
「面白そうだな」と思ってアンテナを張っていると、社内でも同じようにアンテナを張っている人がいるので、情報の方から入ってくるかな?
勉強会は沖縄のですか?
そうです。沖縄ってまだオープンなままのコミュニティーが多くて良いですよ。
Pydata okinawaとか。
沖縄はOIST(沖縄科学技術大学院大学)があるのも大きいんだと思いますよ。
沖縄はオープンなんですか?
札幌と比べてですけどね。
札幌は結構クローズドなのが多いんですよ。きっちり勉強できる代わりに10万とか。
イベント費でビジネスしているところもあるくらいで。
10万!そういう感じなんですか!
パッと見た感じの地域性だとは思いますが。
沖縄は無料の勉強会とか多いですよね。コミュニティに入りやすいです。
しかも、かなり専門技術分野で著名な人もいますし、オープンさが魅力となる人には良いでしょうね。
沖縄はコミュニティのオープンさが魅力なんですね!
「沖縄に来てからも割と忙しいので今度は海に行きたい!」
Q、休日はどんな風に過ごしていますか?
カフェ巡りとかですかねぇ。北海道でも結構行ってました。
移住してから「海に行きたいね〜」と言っているのですが、僕も妻も割と忙しくて。
まだ何回か行っただけで、あんまり海に行けていません。
割と忙しい沖縄生活なんですね。
妻が今、職業訓練校に行っていて、土日も何かしら予定があるので忙しくて。
あら、どんな職業訓練に行かれているのですか?
もともと妻は、経理や事務サポートの仕事をしてたんですけど、僕が「それっていつかコンピューティングに置き換わるよね」ってことあるごとに言っていたら「デザイン」を始め出したんです。
なんてビジョナリーな家族会話!笑
そして奥様、デザイナー仲間ですね。
妻は絵を描くのが、ずっと好きな人間なので、デザイナーは良いかなと思っています。
でも最近、プロの腕さばきを見てがっくりきたらしい笑
「私はコーディングをやるんだ」って今、言っていますよ。
おぉ!夫婦揃って、エンジニアになっている日も近そう!
楽しみですね!
沖縄でも、かなり先端な技術を追っていて驚いた
本日はお忙しいところありがとうございました!
ありがとうございました!
エンジニアさんの知り合いがあまり多くなかったせいもあり、「やはり地方だし、沖縄に来ると技術トレンドとかに置いていかれてしまうのかなー」なんて勝手に心配に思っていました。
でも、杞憂ですね。むしろ、スズキさんの話を聞いていると、全然、先端技術を追っていました!
沖縄は地方ですが、ここ10年で、ベンチャー志向な会社や、IT企業としても大きくなってきた会社が増えているのは、事実のようです。
会社によってエンジニアさんの働くスタイルも違うようですが、沖縄でも、かなり先端な技術にトライしたり、トレンド技術を使える場所があるんですね!テレワークができるのも合わせて楽しそうー!
沖縄はコミュニティがオープンで入って行きやすい環境。
OIST(沖縄科学技術大学院大学)があったり、PyData Okinawaのようなコミュニティがあったりする影響で、技術に関する情報が結構入ってくるそうです。
沖縄の解放的なムードのなか、エンジニアスキルも解放して、バリバリと開発に取り組むのよい選択なのかもしれませんね。