オカヤドカリの種類
オカヤドカリは世界中に15種類います。
世界にヤドカリは1500種類以上いるといわれているので、15種類はヤドカリの中で希少な部類だといえます。
日本ではそのうちの7種類が確認されています。
- スポンサーリンク
日本にいるオカヤドカリの種類
日本では「オカヤドカリ属」と「ヤシガニ属」がいます。
オカヤドカリ科 | オカヤドカリ属 | オカヤドカリ Coenobita cavipes |
ナキオカヤドカリ Coenobita rugosus | ||
オオナキオカヤドカリ Coenobita brevimanus | ||
ムラサキオカヤドカリ Coenobita purpureus | ||
コムラサキオカヤドカリ Coenobita violascens | ||
サキシマオカヤドカリ Coenobita perlatus | ||
ヤシガニ属 | ヤシガニ Birgus latro |
すべての種類のオカヤドカリが天然記念物です。
7種類のオカヤドカリのうち、私が実際に見たことがあるのは、オカヤドカリとナキオカヤドカリとムラサキオカヤドカリの3種類。
沖縄や小笠原の海岸などで一般的に見られる種類です。
沖縄旅行などでも手軽に出会えるので、このオカヤドカリ3種類を説明します。
オカヤドカリ
名前的にはスタンダードな感じがしますが、一般的に見られるオカヤドカリ3種の中では、もっとも遭遇しない種類です。
目が眼柄(がんぺい)まで真っ黒。
こげ茶のような少し青がかったような色合い。
オレンジ色の触覚。
このへんの特徴で他と見分けがつきます。
生息域が他2種類よりも内陸によっていて、海から少し離れた山林や畑などで見かけたりもします。成体はかなり大型化する傾向。
歩くのに使う脚が、ムラサキオカヤドカリ、ナキオカヤドカリよりもほっそりとしており、ハサミの下部の形状も少し違うので、じっくり観察してみるといいですね。
ムラサキオカヤドカリ
沖縄などの海岸線に普通に見られる種類。
ですが実はオカヤドカリ類の中で「北限に棲む種」といわれ特徴的です。
大型になるほど、体色が紫色になります。
この紫は赤みがかったり、青みが強かったり、クリーム色っぽかったりと、けっこう個体差があります。
小型のときは、クリーム色っぽいことが多い気がする。
ナキオカヤドカリ
“ナキ”の名前の通り、殻と体を擦り合わせて「ギッギッギ」といった感じの音を出して鳴くオカヤドカリ。
黒と褐色のまだらっぽい色合いが多いが、クリーム色っぽいものもいる。小型のときは、ムラサキオカヤドカリと、ナキオカヤドカリを見分けるのがなかなか難しい。
上の2種類と違ってあまり大型にはならないようで、大きくても3cmくらい。
ムラサキオカヤドカリと、ナキオカヤドカリの見分け方
オカヤドカリは種類によっては、よく似ていて見分けるのが難しいです。
特に「ムラサキオカヤドカリ」と「ナキオカヤドカリ」で、かつ体色が褐色っぽいものは、注意して見ないとほとんど見分けがつかない!
この2種は、生息域も海岸近くの茂みとかぶっているので、余計にややこしいんですね
「オカヤドカリ見聞録-オカヤドカリの見分け方(現在、サイトがなくなってしまいました……)」を見たところ、とてもわかりやすい見分け方がありました。
眼柄(がんぺい)の色で見分けられるらしいです。
眼柄(がんぺい)とは、オカヤドカリの眼の下にある体とのつなぎめのような部分。
単純にいうと下記のように見分けられます。
- ムラサキオカヤドカリ・・・眼柄(がんぺい)が白っぽい
- ナキオカヤドカリ・・・眼柄(がんぺい)に黒っぽい斑紋(はんもん)
あくまで、見分けをわかりやすくするために描いたイラスト。実物のスケッチのように正確ではないので悪しからず。
実際は写真で。
こんな感じ。(眼柄の下の方があまりうまく撮れなかった..)
例えば、このオカヤドカリはクリーム色をしていますが眼柄(がんぺい)が白いため、「ムラサキオカヤドカリ」だとわかります。
こちらのオカヤドカリは、眼柄(がんぺい)に黒っぽい斑紋(はんもん)がある。なので、「ナキオカヤドカリ」と判別されます。
……うーむ。
でも実際の現場で判別するのは、なかなか難しいですね。
中には非常によく似たやつもいて、見分け方を知っていても迷うのが私の実情です。
ペットショップなんかでは、この2種類とオカヤドカリ、特に分けへだてなく売られています。
もし見かける機会があれば、見分けをしてみると面白いですよ。