竹富島の西桟橋が世界の終わりだった・・・#絶景のすっぴん
※記事の情報は執筆時点のものとなります(8年前の投稿)
4月の石垣旅行では、タイミングよく、大きな雨雲と鉢合わせしたり、間違えて食パンを一斤持って行ってしまったおかげで、いくつかの貴重な体験ができました。
今回、お話しするのは、前者。大きな雨雲と鉢合わせしたときのお話です。
このように、美しい景色で有名な、竹富島の「西桟橋」。運良く(悪く?)、悪天候の中、西桟橋に向かったところ、完全にスッピンな景色を見た次第です。
違う意味で感動しました。
- スポンサーリンク
「曇り時々雷雨」の日の西桟橋へ向かう
別に、悪天候の景色を見ようとしていたわけではないのですが、竹富島に行く予定の日、天気予報が「曇り時々雷雨」でした。極端。ポジティブな私たちは、もちろん「曇り」の方にかけて、竹富島行きのフェリーに乗ったのですが、案の定、雲行きがどんどん怪しくなっていく。
「降らないうちに景色だけでも」と、レンタル自転車を借りると、慌てて西桟橋へとこぎだしました。
急がな!
急がな急がな!
急がなーー!!
..竹富島をあんなに急いで移動していたのは、きっと私たちくらいでしょう。
水牛に、
「おいおい、ここは竹富島だぜ?笑」
そう、鼻で笑われたような気がします。
しかも、どんなに急ごうとしても、自転車は普通のスピードしか出ません(道に敷かれたサンゴ砂にタイヤが埋まるため)。立ちこぎしようにもなぜかできない(道が狭いため。できたとしても危ないので立ちこぎはやめましょう)。
これはおかしい。
何かが、目に見えない何かが、急ごうとする我々を引きとめている。
そんな気がする..。
……こ、これはもしや、観光客によく襲いかかる、アイツでは?
物理法則を超えて時間がゆっくりと流れてしまう、あの「沖縄時間」ってやつじゃないかーーーーー!?
なるほど、沖縄移住したとはいえ、竹富島くんだりまで来れば、私たちも観光客の一員。琉球の伝統を伝える赤屋根の民家、サンゴを敷いた白い道、生垣に咲く鮮やかな花々に囲まれるうちに、まんまと沖縄時間に飲み込まれてしまったようです。
その証拠に、私たちは、いつの間にか通りがかりの沖縄そば屋さんでお昼休憩をしていました。
「ふぅ….、あれ? なんで私、美味しい八重山そばに舌鼓を打って、休憩してるんだろう?」
急げば急ぐほどに、のんびりしてしまう..。恐るべし、曇りの日の竹富島。
結局、私たちが西桟橋の自転車置き場に到着した時、すでに雨がポツポツと降り出していました。
..帰る?
絶景を前にして、妻が真顔でこう言ったのが、今でも私の脳裏に焼きついています。多分、あれは女の直感というやつだったのでしょう。
世界の終わりと西桟橋
ピノ子さんの「帰る?」は、とりあえず冗談だと受け止めて、自転車置き場から西桟橋へと降りてみました。いうても、竹富島。なんだかんだ海はキレイだろうと、そう思っていたのです。
まさか干潮だとは、ね。
ものの見事に、潮が引いておりまして、遠浅で有名なビーチは、見事遠くまで陸地となっておりました。そして雷雨直前の曇り空。まさに「世界の終わり」がふさわしい様相になっておりました。
▲これが、
▲これ。
同じ場所ですよ。ここまで変わるものかと。絶景のスッピンを見た気分です。
いやしかし、自然の様相っていうのは、本当に多彩ですごいなぁ。思わず感心してしまいました。
私が男性だからかもしれないですが、ずっと見ていると、なんか世界の終わり感がRPGっぽくてカッコよく見えてきます。雲の具合とかも、海の枯渇した雰囲気とかも、写真に撮ってみると「おぉ、なんか良いな」と思います。
島らしい絶景は見られないのは残念でしたが、これはこれで貴重なシーンでした。
余談ですが、この景色、観光客の一部の方は「キレーイ!」と感動されていました。
バッチリ記念撮影もされていました。雰囲気を壊さないために誰かに対して言ったお世辞だったんでしょうか? それとも海なんて見慣れていないし、キレイに感じたんでしょうか? もしくは私のように”世界の終わり的”にキレイと感じたのでしょうか?
どれでも良いのですが、三番目だったら、思い切って話しかければ良かったなぁ、と、今頃思いました。
このあと、とんでもない雷雨でした
西桟橋を見ている途中から、風が冷たくなり、だんだんと雨足が強くなり始め、雷の音が聞こえるようになったので、慌てて退散。帰りのフェリーに乗る頃には、トレンディドラマの撮影なんじゃないかってくらいの大雨と雷になり、亜熱帯の凄さを感じました。
今まで2回ほど、竹富島を訪れているのですが、実は2回とも雨..。次こそは、快晴の西桟橋を見たいです!