オキナワヒラタクワガタのブリード!産卵セット・幼虫飼育・成虫ほりだしまで
※記事の情報は執筆時点のものとなります
沖縄本島に生息するヒラタクワガタ「オキナワヒラタクワガタ」をブリードしました!
家の近所でつかまえたクワガタです
せっかく沖縄に住んでいるし、地元のクワガタを愛でようってなもんで、ブリードしつつ観察して楽しもうと思います♪
野外では見つけにくい大型ヒラタがでてくれるようがんばりまーす!
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まずは採集する
わがやの場合、夏場に近所の「アカメガシワ」の木をみにいくとくっついているので、そこでつかまえます。
つか、冬場でもワンチャンいる。
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早朝や夜に山が近いところの道を歩いてることもあります。
今回、産卵セットにいれたメスは、長男まめたが拾ったやつです
ぼくがつかまえたよ!
サイズ39mmと野外でつかまえるサイズとしては、かなり大型です。
(うちのまわりではメスは30mmくらいが平均。)
大型のメスからは大型の子どもたちが生まれやすいらしいので楽しみです
オキナワヒラタクワガタって大型のオスは80mmにも迫るくらいのサイズになるらしいですが、私はまだ60mmアップを見たことがないので、まずはそこから見てみたいと思います。
野外採集のメス単体で産卵セット
野外個体はおそらくすでに大型のオスと交尾済みだと思われるので、単体で産卵セットへ。
※通常、大型オスを飼育していて遺伝させたいときは、そのオスと交尾させてから産卵セットへメスをいれます。今回は野外個体なのであえて単体でやってます。
割り出し
オキナワヒラタの卵は多くが水槽の壁面に産みつけられます。(固いところを接して卵の穴をつくり安定させるのね。)なので初令幼虫が孵化しだすと水槽の壁のところに見えるようになります。
そうなったら割り出しです。
- 卵……2つ(後に3つと判明)
- 初令幼虫……7匹
合計10匹とれました!
ちなみに別の飼育個体(52mm x 27mm)からも10匹程度とれているので、今回は大体20匹くらい飼育します。
※オキナワヒラタはとれる場合は30〜40匹くらいとれるそうです。
わがやは小規模で20匹が目標だったので、ちょうどいいくらいでした
初令・2令幼虫
割り出した幼虫は450CCのプリンカップでしばらくマット飼育します。
菌糸で育てる場合も2令くらいまでは、マットで育ててから移動させます
体内(腸内?)のバクテリア環境が整わないと、菌糸ビンにいれても、うまく消化ができずに☆になってしまうそうですよ。
だいたい孵化から1〜2ヶ月はマットで育てて、2〜3令で菌糸ビンに移していきます。
菌糸ビンとは?
クワガタブリードでよくでてくる「菌糸ビン」とありますが、木を腐朽させるキノコの菌糸がはっているオガ粉を詰めたビンのことです。菌糸と一緒に朽木を食べたほうが、クワガタが消化しやすく成長によいといわれています。
常温管理でいきます
大型作出のためには低温めで育てる温度管理が大事といわれてますが、うちには設備がないので常温管理でいきます。
とはいえ、温度についてはまったく配慮しないわけではなく。
- 室内飼育で温度帯を安定させる
- 沖縄の冬場の温度で低温めの飼育
外国産ヒラタとかは大型狙いで20度くらいの温度で育てたりするらしい。
わがやは産卵時期を秋にして、12月〜3月の沖縄の室内気温(18〜25度)+玄関土間(地面で冷える-1〜2度を見込む)に置き、低温飼育っぽい感じで飼育してみます。
沖縄は冬でも晴れると25度ちかくいくので、暑めになっちゃうとは思うけれど
さてこの環境でどういう個体が出てくるか。
3令幼虫を菌糸ビンへ
今回は沖縄県内のクワガタショップで菌糸ブロックを購入。菌糸の種類とかはここでは割愛します。
それをダイソーのボトル(約800CC or 約500CC)や、1400CCの硬質クリアボトルに詰めます。
- 大きくなりそうなオス……1400CC
- オス・大きくなりそうなメス……800CC
- 小さそうなメス……500CC
まぁわかんないからテキトーですけど、上のような塩梅でわけてみます。
2令くらいの頃、一応、重さを測ってみましたが、みんな2gくらいでした
本土ヒラタの場合ですが、3令の終わりに20gに届くようなオス幼虫が出れば、大型の可能性が出てくるらしいです。オキナワヒラタでもひとつの目安にしてみたいと思います。
クワガタのオス・メスを幼虫で判別する方法は?
クワガタは3令幼虫になればメスに卵巣が見えるので、そこでオス・メスが一応、判別できます。
(まぁうまく見えないこともあるけど。)
2令くらいまではなんとなく頭やアゴの感じとか、雰囲気で判別することもできます。
私はまだまだ素人の域なので精度はでないです
今回は基本的に菌糸は1本で育てる
菌糸をつかったクワガタの大型作出においてはボトル2本、3本がえしが主流らしいのですが、今回は予算の問題でムリ……。
- 初〜2令……マット飼育
- 3令……菌糸飼育(成長させる)
- 3令後期……マット飼育(サナギ・羽化)
という感じで3令幼虫の成長タイミングでだけ菌糸を適用させる飼育方法にしまます。
クワガタは3令幼虫がもっとも成長する時期なので、60mmならこのやりかたでもいくんじゃないかな
スケジュール的にはこんな流れ。
23年8月末 | 産卵セット |
23年9月末 | 産卵セット割り出し |
23年10月 | 初-2令|450CC|マット |
23年11月 | 2-3令|菌糸ビンへ移動 |
23年12月 | 3令|800-1400CC|菌糸 |
24年1月 | 3令|800-1400CC|菌糸 |
24年2月 | 3令|800-1400CC|菌糸 |
24年3月末 | 3令|800-1400CC|マットへ移動 |
24年4月 | 順次サナギへ |
24年5月 | 順次サナギ〜羽化へ |
なお、菌糸がもちそうなら羽化までそのまんまでいきます。
※菌糸は時間が経つと劣化してきて、クワガタのエサとして悪くなってしまうそうです。キノコの種類や管理方法にもよるので一概にはいえないのですが、最悪は腐ってドロドロになり、幼虫が死んでしまうことも……。そういう特性があるので菌糸の状態を見ながら飼育する感じです。
3令後期の幼虫体重は……?
菌糸がもちそうなので計りませんでした……!
前蛹・サナギ
うまく撮れてませんが、けっこう大きそうな感じがします!
60mmUP期待できるか!?
ちなみにメスのサナギはこんな感じ。
サナギになると、アゴの大きさでオスメスがすぐわかりますね。
羽化・成虫ほりだし
1匹、早めに羽化してきたオスの蛹室が崩れてきたので、掘り出してみました!
おぉ――!!!
かっこいいです!大きさもかなりあります!これは60mmはこえてきそうな感じ。
とはいえ、羽化したてはまだ体が柔らかく、傷つきやすいので測定は黒くなってから。
そのまま2週間くらい経過。すっかり固まりました。
測ります。
果たしてサイズは……!!?
なんと59.6mmでした!
ギリギリ、足りなかったぁ〜!!
くぅー残念!
結局、他のも羽化して、最大のやつが59.8mmでした。
まぁほぼ60mmですが、クワガタは1mmでけっこう大きさの変わる世界なので、0.2mmだとして、四捨五入はしません。60upは来年にもちこしします。
でもこのサイズでもめちゃカッコいいので、とりあえず大満足です!!!
マットと菌糸、大きさはどう変わる?
マット飼育と菌糸飼育でサイズは変わるものなのか。
試してみた結果はこんな感じ↓↓↓
マット……45.0 〜 49.9mm
菌糸……58.6 〜 59.8mm
けっこう明確に菌糸飼育のほうが大きく育ちました!
だいたい1センチ大きいですね
マット飼育は1400CCのボトルをつかうと少し大きめにでましたが、それでも、野外で見つかるちょっと大きめのサイズくらいでした。
一方、菌糸飼育の方は総じて大きめなのですが、ちょっと不思議もあり、ボトルサイズで、あまり相関が出ませんでした。
一番最大が1000CCボトルから出て、一番最小が1400CCボトルからでました
60mmくらいだと、1000CCあれば十分なのかもしれません。
70upを目指す意味では1400CCも必要かと思うのですが、次回も1000と1400併用して、違いがでるか(もしくはでないのか)、試してみようと思います。
とりあえず、菌糸飼育にします
ちなみにメスは菌糸で500CCあれば40mm近いのがでます。
でも45mmとかを目指すなら、1000CCがよさそう。
私はオスメス判定が下手くそなので、1000CCでまとめようかな
2024年も羽化個体からブリードする予定ですので、またレポート記事書きますね〜♪
お楽しみに!