沖縄北部の産婦人科事情をしってビックリ!ふたり目ができたら大丈夫か不安に…
※記事の情報は執筆時点のものとなります(5年前の投稿)
沖縄県名護市に引っ越してきて1年。
そういえば、北部って産婦人科どのくらいあるんだろう?
ちょっと疑問に思ったので、世間話程度に子育て支援センターのママさんたちに、産婦人科事情を聞いてみたんですよ。
そしたら…
え!
北部の産婦人科事情ってけっこう大変なんだ!
個人的に衝撃をうけました…。
そっかー。
地方沖縄のさらに地方、北部ともなるとやっぱりいろいろな事情があるんだなぁ。
今回はそんな沖縄北部の産婦人科事情をお伝えします。
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沖縄「北部」について事前に解説
地名やエリア名だけではわからないかたもいると思うので、事前にちょっと説明しておくと。
今回、話しているエリアは下記の地図の紫部分の話です。
サイズだけでいうと、沖縄の半分くらいあります
市町村にすると、12市町村あります。
よく沖縄本島は
- 北部
- 中部
- 南部
の3つに分けられるので、沖縄本島の3分の1のエリアの話と思って読んでいただけるとわかりやすいかと思います。
沖縄北部の産婦人科事情
さて、ここからはわたしが聞いたり調べたりして衝撃をうけた、北部の産婦人科事情をお伝えします。
北部エリアで産婦人科があるのは「名護市」だけ
先ほど、沖縄の3分の1と伝えたこのエリア。12の市町村があるのですが、なんと産婦人科があるのは「名護市」だけなのだそうです。
面積でいえば沖縄の半分もあるっていうのに。
す、少ない。
だいぶ少ない気がする。
国頭村の人とか、妊婦さんが運転して通院するには遠いと思うんですよね…
伊江島・伊是名島・伊平屋島のかたもフェリーで到着後、車で名護まで移動するのかな…。
かなり大変そう…。
北部は田舎といっても、たくさん妊婦さんもいるけど、みんなどうしているのか気になります。
名護市の産婦人科も心配な状況…
「名護市」の産婦人科事情にも不安が。
名護市の産院は3つ。
A産院とB産院。それともう1つ県立病院があります。
県立病院は紹介状がなければ受診することができないので、基本的にはA産院とB産院から選ぶようになっているようです。
で、衝撃をうけた話はここからです
わたしが聞いたり、調べたりしたところによると・・・
- A、B産院の先生はともに70代
- エコー検査は白黒の2D撮影のみ
(3D、4Dを撮りたくなったら中部の病院とかに行く)
なんとA産院、B産院ともに先生が70代なんだとか。
年齢で治療の質が不安てことではないです。
むしろ70代でも、いまも現役で北部の出産を支えているかたってことで尊敬します。ありがたすぎる。
不安なのは一般的な定年年齢をすぎているので、いつ引退してもおかしくない状況ってことです。
いよいよ北部に産婦人科がなくなってしまうのでは…、と気が気ではない
北部全体で2人の先生って。先生、すごすぎ..。
設備面も患者側の思いにたつと、3D・4Dを取り入れてほしいところです。
わたしがひとりめを出産したとき、3D・4Dで撮影してもらって、やはりちゃんと育っているか見てわかる安心があったし、動く子どもをみた夫がすごく感心を高めてくれたんですよね。
[追記]北部にも3D・4Dが導入された!
A院のおじいちゃん先生が引退し、新たにC院としてリニューアルしました。
なんと今度は、女医さんが2名!
しかも、3D・4Dのエコーも導入されていましたよ。
県立病院の先生も人手不足…
「じゃあ、紹介状制度をやめて、県立病院で妊婦さんをすべて受け入れたらいいのでは?」とも思えますが、そうはいかないようです。
今年の3月時点のニュースで、
県立病院の産婦人科医が4人→2人に減ることが伝えられています。
産婦人科の医師も現在の4人から4月1日から3人になり、6月1日から2人に減ることが決まった。
これまで緊急性の高い妊婦などは受け入れてきたが、3月からは受け入れを断っている。
県立北部病院は「本格的に患者を受け入れられない状況が出てきた」と話している。
緊急性のある妊婦さんさえも受け入れられず、断っている現状なのです。
(産婦人科医だけにとどまらず、ほかの科でも医師不足で困っているようです…)
Twitterで聞いた話によると、県立病院で産婦人科医がいないこともあったとか…
その通り。これが北部の産院事情。うちは長男の時、急遽県立に転院した。たまたま北部病院に産科医がいたからよかったけど時期や状況によっては中南部に緊急転院することもしばしば。北部の子どもたちがほぼどちらかのおじいちゃん先生に取り上げられていると思うとお二人にはリスペクトの念しかない。 https://t.co/oOyU2WXzF9
— 江本祐介 | tinto*tinto (@yskemoto) 2018年8月31日
ということは、また県立病院から産婦人科医がいなくなってしまうことも十分考えられますよね。
沖縄北部の産婦人科医が人手不足だったなんて…。知りませんでした。衝撃。
「出生数全国1位」なのに…
ここまで話してきた沖縄北部の産婦人科事情をまとめると、
- 北部エリアは広いにも関わらず、産婦人科は名護市だけ
- その名護市の産婦人科も医師不足になってきている
- すでに緊急性が高い妊婦さんの受け入れを断っているときも
なかなか厳しい状況です。
少子化が叫ばれながらも、沖縄県は「出生数全国1位」の県。素晴らしい!
それなのに産婦人科医不足のこの状況では安心して出産できなくて、もったいないと思うんですよね。
実際、わたしも2人目を考えたときに、病院のことは他人事ではありません。
(1人目は中部に住んでいたので、中部の病院で出産しました)
名護住まいだけど、北部全体をかんがえたら中南部に通うべきか…
悩ましいところです。
すでに「基幹病院整備」の話題は出ている
今回の記事を書くために調べてみたところ、名護市にある2院(県立病院含む)を統合させ、基幹病院を整備する計画はあるようです。
2023年度を目標に話し合っているとか。
あと5年先…
ただ、体制や負担の問題でなかなか進んではいない模様…。
参考体制や負担で温度差 沖縄県と市町村 医療安定へ協議継続 北部2病院統合計画
基幹病院で産婦人科がどの程度、整備されるのかはまだわかっていません。
この病院だけで今後12市町村の妊婦さんを受け入れられるのか、また何かわかったことがありましたらお伝えしていきますね。
沖縄移住ライフハックで声をあげたら、産婦人科のかたが「え、じゃあ北部に移住しちゃおうかな」なんて人が出てくるかもしれないし。
引き続き、希望をもって北部の産婦人科情報はウォッチしていきたいと思います!
[追記]やんばるに助産院がオープン!
やんばる希望ヶ丘助産院が今帰仁村兼次と、名護市宇茂佐の森にオープンしました。
母乳外来や卒乳相談、骨盤ケアなどを専門としているようです。
詳しくは「やんばる希望ヶ丘助産院のHP」でご確認ください。