【キホン】クワガタの産卵セットの組みかた(マット固詰め)
わが家でやっているクワガタの「産卵セット」の組み方をかきますよー。
私は万年シロートなので、クワガタブリード初心者向けの記事ですよー
うちの現在の飼育種はこちら↓↓
わがやのおもな飼育種
- オキナワヒラタクワガタ
- オキナワノコギリクワガタ
- ニジイロクワガタ
- グランディスオオクワガタ
今回は太字の種類につかう、「マット固詰め」というやりかたをご紹介します。
グランディスオオクワガタだけ「材転がし」という違うやりかたで、これはまた別の機会に書きます。
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大きく分けると材産みとマット産み
クワガタの産卵は、初心者的に大ざっぱに分けると、「材産み」と「マット産み」のふたつ。
これが材産み。
これがマット産み。
湿度の具合や、菌・バクテリアの好みがクワガタによって違うみたいで、卵を産みつける場所が変わってきます。
産卵セットも特徴にあわせて、疑似的に環境を作ってあげるわけです
材、マットの他にも、菌床に直接産卵させる方法や、産卵材の種類(植菌材・バクテリア材など)を変える方法など、細かくみるといろいろありますが、基本は材とマットで分かれてると整理すれば覚えやすいです。
ちなみに国産クワガタごとの産卵セットは……
国産クワガタ 産卵セットの種類
- オオクワガタ……材転がし
- ヒラタクワガタ……マット、材埋め
- コクワガタ……材頃がし
- スジクワガタ……材埋め
- アカアシクワガタ……材転がし
- ノコギリクワガタ……マット、材埋め
- ミヤマクワガタ……マット
- ネブトクワガタ……マット
※子供と採集できるくらいの種類だけピックアップしてます。
シカ、ヒメオオ、マルバネ、ルリ……etc などは、もう俺のレベルをこえておる。
まぁとりあえず今回はマット固詰めの産卵セットをメインで紹介していきますねー。
マットだけで簡単!キホンのマット固詰め産卵セットの組み方
まずは完成形を↓
用意するもの
- 飼育ケース(コバエ対策ありのもの)
- 産卵用マット
- マットを混ぜる用のケース
- マット加水用の水
- シャベル
- マット固め(すりこぎ棒で代用可)<
- 転倒防止用の端材
- 昆虫ゼリー
- 交尾済のメス(忘れずに!)
コバエ対策済の飼育ケースって?
飼育ケースの「コバエ対策ありのもの」とは、そういうのが売ってます
↑こんなです。(うちはまさにこれ)
じつはクワガタに使うマットをエサにする「キノコバエ」っていう小さなハエがおりまして。
そいつが飼育ケース内に侵入すると卵を産みまくり、コバエが数百、数千匹も発生する、ちょっとした事件が起こります。
ものっすごい不快
家族から苦情は必至。
またキノコバエはマットを食べ尽くしてしまい、幼虫の栄養吸収を阻害したり、サナギの蛹室に入り込んで羽化不全を起こさせたり、困ったことも起こす奴らです。
飼育ケースはコバエ対策済みのものにして、クワガタブリードでは徹底して対策を行うのが◎です。
産卵いちばんというマットが使いやすい
産卵用マットは市販のクワガタ用朽木マットをつかいます。
いろいろな種類があるのですが、定番は「産卵いちばん」というマット。
安定して産卵させやすいみたいですね。
とりあえず、初心者ならこれ買うのが成功率高いです。
あと私はホームセンターでよく売っている、このクワガタマットでもやってみたら産みました。(ホムセンでちょっと安かったのです。)
※「消臭」とか「ダニ対策」とかうたわれているのには、卵は産めません。産卵に使えるマットには「幼虫が育つ」と書いてあります。またクワガタが入らず「カブトムシ用マット」とだけ書いてあるマットは、朽木が入っておらず今回のクワガタには不向きです。産めませんのでご注意ください。
ほかにも産卵マット、あると思いますので実験してみるのもおもしろそうですね。
転倒防止用の端材は、いろいろ利用できる
マットだけだとクワガタが転倒したときにうまく起き上がれません。
何か掴まれる端材をいれてあげるとよいです。
この端材、別にクヌギの木じゃなくてもよくて……
- 割り箸
- 鉢底ネットをカットしたやつ
- 水苔・バーグチップ
などなど、とりあえず掴まれるやつを置けばいいです。
カビないから100均でプラ製の鉢底ネット買って、カットしてつかうと便利です
再利用もできますし。
作業開始!マットに加水して、クワガタの産卵にちょうどよい湿度にする
さぁさぁ、それではさっそくやっていきましょう。
まずやるのは「マットへの加水」です!
クワガタが散乱するマットは、けっこうしっとりとしています
プラケースに使用する分のマットをいれ、そこに水を加えます。
どれくらい加えてあげるかが、ブリーダーとしての腕の見せどころ!
とりあえず、一般的に言われている、アナログな基準はこんな感じです。
ぎゅっとにぎっても水が出てこないなら乾燥気味なので、さらに加水。
にぎったらじゅわじゅわと水が出てしまうなら湿らせすぎなので、マットを足す。
うまいバランスで湿らせてみてください。
この湿らせ作業が、職人みたいな気分になれて楽しいです
ポイント:水道水のカルキは抜かなくて大丈夫?
水道水を浄水するカルキ成分、熱帯魚とかだとご法度ですが、クワガタ(の卵、幼虫)にはどうでしょうか? 結論からいえば「とくに死ぬような問題はでない」です。ただまぁ、消毒成分でクワガタの体によいわけじゃあないとは思う……。産みしぶりなど、気になるかたは1日汲み置きなどしてみてください。プロブリーダーは「天然水」を買って使ってる人も多いようです。
飼育ケースに「3段階」にわけてマットを詰める
マットに加水できたら、飼育ケースにいれていきましょう。
マットは3階に分けて入れます
口で言うと「ガチガチ」、「かため」、「ふわっと」という、3種類の詰め具合でやります。
イメージとしては、「土の中に朽木が埋まっている状態」をマットだけで再現するような感じです。
クワガタのメスはガチガチのマットを、「あ、ちょうどいい感じの朽木みっけ♪」と、勘違いして産むわけですね。
まずはケースの底に「ガチガチ」に詰める
ケースの8割くらいにマットをいれたら、すりこぎ棒などをつかってぎゅっぎゅと固詰めしていきます。
ガチガチといっても、ほどほどの力でOKです
※大人が力をいれると、ケースがすぐにヒビわれてしまいますので、ご注意ください。
ケースの2〜3割がガチガチ詰めのマットになっていればOK!
次は「かため」に7割まで詰める
そうしたらまたマットをケースの口まで入れ、次は最初の半分くらいの力でほどほどに詰めます。
ふわふわじゃなければいいくらい
ここの固さはそこまで気にしなくても大丈夫です。
この時点でだいたいケースの7割くらいまでマットがきていればOK!
最後はもぐりだしやすいよう「ふわふわ」に
最後はケースの8割くらいまでにマットをふわっと敷き詰めます。
転倒防止の端材をしきつめて、昆虫ゼリーをセットしたら、晴れて「産卵セット」の完成〜♪
ひゃっほー
産卵をするクワガタのメスをいれてあげて、あとは日の当たらない、温度が安定した場所に置いておいてあげましょう。
そうそう、産卵セットにはきちんと組んだ日の「日付」をメモしてくださいね。
割り出し日や幼虫のマット交換など、お世話のタイミングを見極めるのに使います。
産卵セットを組んだあとは……
だいたい、産卵セットを組んでから、1ヶ月経過時点でメスを別ケースに移し、さらに1ヶ月〜1ヶ月半経過した頃に、幼虫割り出しをします。
産卵セット日をゼロとすると……。
- 【0日目】産卵セット組む
- 【1ヶ月目】メスを取り出す
- 【2〜2.5ヶ月目】幼虫・卵、割り出し
だいたい幼虫をゲットするまで、2ヶ月半くらいかかる流れになります
ぶじに幼虫が生まれているのを見ると、「うわぁ〜……!!」と毎回、感動しちゃいます。とってもうれしい!
爆産セットは100匹とかもあるらしい
私は家が小さいのもあって、そんなに大量には飼育できないから小さめの産卵セットを1回やれば十分。
でもプロの方や、規模大きめにやっている方だと、上手にやれば1匹のメスが100個以上も産卵することもあるそうですよ!
そういうのを俗に「爆産」というそうです
クワガタの種類や個体、ケースのサイズ、温度など、ある程度の上下要因はありますが、ひとセットにつきだいたい20〜40個くらいが産卵数の相場です。
たくさんとれれば今度は飼育するのが大変でもあるのがクワガタブリード。
なので、どれくらい生ませるかも産卵セットを組む前に考えて、限度数をもうけておくとよいでしょう。
以上、わがやの産卵セット(マット固詰め)のやりかたでした〜♪
必ずこれって方法はないので、私のやりかたも参考までに、他にもいろいろ調べてご自分に合った産卵セットをやってみてくださいね〜