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昆虫に関する記事

クワガタブリードにかかる費用はいくら?売ったら儲かるの?

オキナワヒラタクワガタ

「クワガタブリードしてお小遣い稼ぎしたい……」

そう考える大きな子どもたち〜♪

わかるで!

クワガタブリードに興味がわけば、飼育を楽しむ以外にも「売れるものなのか?」と、どうしても気になりますよね。

金か……心が汚れてやがる……。

……なんて、日本だと安易に思われがちなんですが、いえいえ。

健全に事業をまわせれば、メリットもたくさん!

もし、健全に売上が出せるならば……

  • 家族へのクワガタ飼育の説得材料となる
  • 販売イベントに出店して友達がふやせる
  • より多くの種類が飼育できる
  • よりよい環境・設備で飼育ができる
  • たくさんの人にクワガタブリードの楽しさを伝えられる

でも実際のところ、クワガタブリードは黒字化できるのか?

今回は一応の参考になるよう、とりあえず出費の話を中心に。
実際、私がクワガタブリード初年度につかったお金を計算し、ブリードの費用感をだしてみます。

それに対して、生まれてきたクワガタを販売したら、そもそも利益になるのか、算出もしてみます。

親子でカブ・クワにハマった流れで始めてるので、そういう境遇の人の参考になるかと思われます

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先に結論だけいうと……

先に結論だけ書きます。

手放しでは儲からないです。

「手放し」とは何かというと、まぁウマイ儲け話みたいな要素はないってことですよ。

「クワガタ = 儲かる」っていうのは、外国産オオクワガタが高騰していた、ひと昔前の話みたいです

自分の労力、時間やら、利益を出すのにとるリスクやら、かなりガチでかけないと、やはり儲かるところまではいかなそうです。お金目当てだけで考えるなら、おそらく他のビジネスの方がよいでしょう。

端的にいうと……

  • クワガタを売った利益でいい酒・車がほしい→やめたほうがいい
  • クワガタを売った利益でクワガタブリードを充実させたい→やれる可能性あり

って感じです。

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わたしのクワガタ飼育状況

さて、クワガタブリードの費用感の話へもどしますよー。まずは私のクワガタ飼育状況から。

飼育種(7種類)

  • オキナワヒラタクワガタ
  • オキナワノコギリクワガタ
  • ニジイロクワガタ
  • グランディスオオクワガタ(未ブリード)
  • パラワンオオヒラタクワガタ(未ブリード)
  • 本土カブトムシ
  • ヘラクレスオオカブト(未ブリード)

(カブトムシも含めてます)

2022年から飼育をはじめ、この記事を書いている時点では2年が経過して、3年めに突入しようとしています。

書き出すとけっこう、いろいろ飼ってるもんだなぁ

クワガタブリードリーム

わがやの「クワガタブリードリーム」という名前の玄関棚。これは成虫。幼虫は舌の棚で飼っている

ただし、実際に初年度にブリードしたのは3種だけ

ブリードした種(3種類)

  • オキナワヒラタクワガタ
  • オキナワノコギリクワガタ
  • ニジイロクワガタ

理由は……飼育スペースが足りないから……

大型のカブトムシ、クワガタは、けっこうなスペースがいるので、棚の一角しか飼育スペースがないわが家ではブリードできませんでした。

クワガタブリード1年めの費用

正確には1年半分くらいの期間でつかったお金ですが↓↓↓

約5万円
※夏頃に飼育をはじめ、次の年の秋に翌年分を仕込むところまでで、使った金額の合計

え!?そんなかかるの!?

おおまかな内訳を書いてみます。

クワガタブリード費用の内訳

  • 生体購入費……約1万円(4種類)
  • 飼育ケース……約9000円(ケージ・ボトル)
  • マット・菌糸代……約1.5万円
  • ゼリー費用……約6000円
  • その他器具類……約1万円

補足します。
初年度だと生体、飼育設備や器具類など、初期費用がけっこうかかっています。

飼育ケースと器具類は壊れるまでは使えるし、生体の買い増しはブリードした個体を飼えば不要なので、翌年度以降も確実にかかるランニングコストとしては、「マット・菌糸代」と、「ゼリー費用」になります。

まぁ私、ブリード目的じゃなくて、子どもと観察するのが主目的で飼いだしたので

クワガタ雑誌とかも買った費用も含めてるし、ちょっと無駄の多い出費だと思ってください。

ご参考までにニジイロクワガタ分だけの費用感もだしておきます↓

ニジイロクワガタブリード費用の内訳

  • 生体購入費……約5000円
  • 飼育ケース……約6000円
  • マット・菌糸代……約7000円
  • ゼリー費用……約2000円
  • その他器具類……約1万円

合計すると3万円くらいですかね。

器具類の初期費用は同じにしてますが、おそらくもう少し安くなるかと

翌年度以降のランニングコストでいうと、1万円+増えた生体分の飼育費用を見る感じですね。
増やす個体数にもよりますが、20〜30匹なら、おそらく1.5〜2万円くらいかと。

クワガタを販売した場合の売上は?

さて、費用感はわかったとして、じゃあ、クワガタを売ったらいくらくらい売り上がるのか。

これが問題なんですよねぇ……

何匹、生まれてくるのか。
いつ成虫になるのか。
きちんと欲しい人がいて売れるのか。

そういう変動要素と不確定要素が多いので、「これ!」といった答えがでません。

一応、私が去年、ブリードして生まれてきたクワガタの個体数を参考にだします。

一年でブリードして生まれてきたクワガタ数

  • オキナワヒラタクワガタ……約20匹
  • オキナワノコギリクワガタ……7匹
  • ニジイロクワガタ……約20匹

※オキナワノコギリは初めてやったので、あんまり産卵セットがうまくいかなかった。

で、売るときになって気がついたのですがクワガタってオス・メスペアで売るのが基本なんですよね。

もちろん単体で売ってもいいですが

ペアで売るとなると、個体数の半数(オスメスの数が等しくなればの話だが。)となります。

販売する場合はヤフオク、ジモティーなどのサービスを使ったり、自分自身でECサイトをつくって売ったりします。

※販売、郵送のノウハウは私はまだそんなにないので割愛させてください。

じゃあ、ハッピーな試算として、上のクワガタたちが余すことなく売れたとして、だいたいアベレージ価格でペア3000円がついたとします。

すると……

売上試算……6万9千円

おぉ!!黒字!?

と思うじゃないですかー?

いえいえ、現実はそんなに甘くはございませんぜ

この記事を書いている時点で買ってくださった方は、3組だけ。
沖縄のクワガタは1匹も売れず、売れたのはニジイロクワガタのみ。しかも価格も1500円くらい。(ブリードできた個体がみんなサイズ小さい……)

売上試算……6万9,000円
実際売上……¥4,500

私は大赤字だよ!!涙

クワガタを買ってもらう難しさ

クワガタも種類や大きさ、状態によって、価格が大きく変動します。

珍しい種類かつ
最大に近いサイズで
健康的な
羽化したて個体を
信用できる人から
手間なく
安全に送ってもらい
飼育のサポートもしてもらいたい

たとえば、上のようなことが、クワガタを買いたい人の最大級の本音の欲望です。

このおメガネに外れれば外れるほど、購入価格は下がっていくのがセオリー。

私のニジイロクワガタでいえば、今はブリーダーが増えたので、大きくて状態のよい個体が比較的、簡単に買えます。初心者が売るとお安めに……

ニジイロクワガタは、日本にはいってきた当時、100万円もしたらしいのですが、それも今は昔。「珍しくなくなれば、価格が下がる」、市場原理がみごとに働いています。

反対にいえば飼育の難しい種、希少な種は値段も高く買ってもらえます

とはいえ初心者は死なずに育てるだけで手一杯ですから……。
試算の半分、売り上がればいいほうで、売れ残って、私のように想定10分の1以下の売上になっても、べつにおかしくありません。

ちなみに、クワガタを郵送販売する場合、梱包費用も負担する場合が多く、売上からさらに経費として差し引かれます。

ほぎゃー!

なかなか至難の道なのね……!

販売して黒字にするには、けっこうな工夫が必要そう

1年間、とりあえず飼育してみた感じだと、「ただブリードしてればお小遣い稼ぎになるなんてことはない」が、結論です。

どちらかというと、みんな、販売でブリード赤字を保鎮しつつ、趣味を長くつづけたり、友達を増やしたりしているようですね

お金目当てでやるなら、「クワガタじゃなくてもいいなぁ〜」となるでしょう。

一方で、きちんと生体をブリードしつつ、信用を築いて売り方も上手にやれれば黒字はだせるようです。

クワガタ健全ブリードと黒字を達成するポイント

  • 自分のリソースに無理のない飼育規模
  • 在庫クワガタをゼロに近づける飼育・販売計画
  • 余裕ある飼育スペース
  • 卵〜成虫まで合理的な飼育方法の確立
  • 購入者との豆なコミュニケーション
  • 放虫禁止・自然保護・飼育モラルなど信用形成

年間数万円〜10万円程度の黒字は出せるのではないでしょうか。

ただし自分の人件費は除く

人件費をのせてお店や個人事業のようにリアルに黒字規模にしていこうとするならば、より大きな黒字を出す必要があり、それには、けっこう割り切った飼育だったり、思い切った規模感での飼育が必要になります。

  • 数千匹〜数万匹単位でブリードする
  • 高単価・売れ筋の種類だけ飼育する
  • 売れない虫を間引きする
  • 昆虫の輸入販売を模索する
  • 卸先、販売チャネルを開拓しておく
  • 生体以外にも飼育用品・標本などを売る
  • SNS・YouTubeでブランドを積み上げる

などなど、それなりの手数やリスクをとり、事業効率性の優先度を上げることによって、クワガタブリードで大きな黒字がでるように思います。

もちろん前提としてクワガタブリードが大好きであることは必須となりますね。

販売してくれている方々が神様にみえてくる

個人的にはお金だけ目当てならやめて、赤字の時でも楽しんでいける趣味としてが一番いいとおもいますね。

趣味として数年〜十数年かけながら、ゆっくり会計黒字も目指しつつブリーダーをやるのが無理がないかなぁ、と

もちろん、販売することでブリードが楽しく充実することも確か。

利益ド優先はおすすめしませんが、自分の虫活の刺激や勉強になる規模感、家族や他人に迷惑にならない程度で、販売もやってみるのがよいのではないでしょうか?

さてさて、そう考えるとクワガタを販売してくれているショップさん・ブリーダーさんって、めちゃめちゃ神じゃないですか?

やってみてわかるよ。

クワガタブリーダー超大変じゃん。
利益もほぼ度外視じゃん。
なのにあんなに頑張って販売してくれて……。

聖人だよ、神様だよ……。

というわけで、イベントやオークションなどで、もし生体を購入することがあったら購入マナーはMAX最上級をつらぬきましょう!
もうなんならチップとかちょっと上乗せするくらいの気持ちで、丁寧に取引をしましょう!

ひいてはそれが自分が売るときの快適さにつながり、クワガタブリーダー界を楽しい場所にする、小さなアクションになりますから!

「楽しい!」ってこと。それが、もっとも大きな利益なのですよ〜!

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