オキナワノコギリクワガタの幼虫飼育(沖縄・常温・マット)
※記事の情報は執筆時点のものとなります
カブト・クワガタに興味をもちだした息子といっしょに、今年、オキナワノコギリクワガタ(正確にはアマミノコギリクワガタ?)を野外採集しました。
いいもんですね。
楽しい!
かっこいい!
子どもの頃は幼虫なんて興味なかったんですが、大人になると大型を育てあげたい欲望がふつふつと芽生えてきました。
そうか、そだてるという選択肢があるのか……!
というわけで幼虫ブリードやってみることにしました。
ここでは野外採集したオキナワノコギリの幼虫飼育を記録として書いておきます。
※クワガタの幼虫飼育自体、人生初なので、途中で☆になったらごめんなさい。
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飼育記録
生態を捕まえる|2022年夏
家の玄関照明に、オス・メスともに飛んできました。
オスもメスも小型です。かわいい。LEDだと小型くらいしか引き寄せられないみたいですね。
とりあえずこの子らから卵ができて、ちゃんと成虫まで育ってくれればうれしい。
少しでも大きくなれば、なおよし!
その後、もう少し大きいサイズのオスも樹液で手に入れました(メスは結局、1匹だけだった)。
でも、つがいは小型となったぽいので、小型同士で同居させて交尾させました。(この時点で大型化はあんまり重視しないことにした。)
産卵セットを準備|2022年8月末
ネットで調べた情報をもとに産卵場所をセット。
今回は急に思い立って通販到着が間に合わないため、近場のダイソー、セリア、ホームセンターなどで揃えてチャレンジ。
- 昆虫ケース
ダイソーで買った収納ボックスに穴あけして改造 - 朽ち木
セリアにクヌギの木があったので購入 - 産卵マット(土)
ダイソーのクヌギマット(菌糸入り)
いろいろ調べてみて思ったのは、結果的には専門店のやつを使ったほうがよさそうです。
そのほうがトラブル少なく、大きいのちゃんと出て、結果的にコスパよさそう。
まぁ今回は100均一・ホムセンアイテムでどこまでいけるかやってみます
ノコギリクワガタは「根食い」
クワガタ幼虫の餌は朽ち木です。
腐葉土じゃないです。腐葉土はカブトムシの幼虫の餌。
ただ、ややこしいことに、ノコギリクワガタは土みたいになった朽ち木を食べるそうな。
ややこしいな……
ノコギリクワガタは枯ち木のなかでも分解が進んで、ほとんど土になったようなものを好むらしいです。
だから、「朽ち木と腐葉土を混ぜて使ってもいいんじゃないの?」って主張する飼育者さんもいるそうです。
野生では立ち枯れした朽木の根っこや、切り株の下などに潜り込んで産卵し、そこで幼虫が育つそうな。
こういうタイプのクワガタ幼虫を通称「根食い」と呼ぶそうですよ。
朽ち木・マットへ加水が必要
朽ち木や産卵マットは、ただ買っていれりゃいいってものでもないらしい。
加水して湿らせておく必要があります。
朽木はバケツなどに沈めて数時間〜半日くらい水を吸わせます。
朽ち木の下や、木をほじくった中に、メスは卵を産むそうです。
産卵マットは握ってほろほろと崩れつつ、中心部は固まりになるくらいの塩梅で水を加えて湿らせます。
職人技っぽい……
産卵マット選び(今回はダイソー)
産卵マットはダイソーのクヌギ・コナラマット(菌糸入り)ってやつを使用。
※菌糸とはキノコの胞子のこと。朽ち木を分解するのでクワガタが食べられる分解具合(発酵具合?)になりやすいらしい。ノコギリにはあまり関係ない話っぽい。
ネットを調べていると、クワガタの産卵土には、もうビギナーからベテランまで鉄板の「産卵1番」ってマットがあるそうです。
これでやればほぼ失敗なく卵を産ませられるらしい。
知らなかった……。
まぁでも別のでも産まないことはないですからね。100均のでも産むはず。
成虫のエサも忘れない
成虫のエサも忘れずにいれておきます。産卵してる期間はエサを食べずに潜りつづけ、しばらくして出てきてエサを食べるってのをくりかえずらしい。
エサ交換は週に1回くらいすればいいっぽい
これで産卵セット準備完了!
産卵セット組むとワクワクしますね。
そのまま1ヶ月くらい放置して、幼虫を割り出すか、10日〜2週間ほど待って卵を割り出すかします。私は卵を見てみたかったので10日で割り出ししてみることに。
初令幼虫確認|2022年9月19日
いざ割り出し!
割り出し結果は以下の通り。
- 1回目|2022/08/30|10日後確認|産卵なし
- 2回目|2022/09/10|9日後確認|産卵なし(初令幼虫発見)
- 3回目|2022/10/26|12日後確認|卵7つ確認
産卵セットは3回組み、初回は失敗。
2回目を組んだときに、1回目のクヌギの木を再利用。
すると、どうやら1回目の時点で、木に卵を産んであったようで、2回目の産卵セット確認のときに、初令幼虫を1匹みつけました!
幼虫ゲット!!
いやぁ、めちゃうれしいですね……!!
とりあえず幼虫1号くんゲットです。これで1匹は育てられます。
ちなみに卵はこんな感じ
3回目のセットで7個卵をゲットしたときの写真。
こちらは1ヶ月後の12月半ば頃に幼虫になっているか、確認してみます。
幼虫飼育1本目(450CCプリンカップ期)|9月〜11月
幼虫は個別に飼育すると共食いもなく、大きくなるそうです。
ノコギリクワガタの場合、ボトル容器にマットをいれ、3ヶ月くらいで土交換するらしい。(だいたい8ヶ月〜1年で羽化。)
※本土だと越冬するので2年羽化もあるらしいですが、沖縄は真冬も気温15度くらいあるし、おそらく2年はないだろうと踏んでいます。
とりあえず初令からある程度、大きくなるまではプリンカップで飼育。
初令幼虫を確認してから1ヶ月半くらいのタイミングでみてみると、おぉっ、けっこう大きくなってそう!
幼虫飼育2本目(600CCガラス瓶)|11月〜2月
11月13日に土交換。
2本目のボトルへ移動します。
メスっぽい、幼虫1号ちゃんは順調に大きく育っているようです。
いやぁ本当に大きくなるのね〜!
実際にやってみると、なかなか感動するなぁ。
マルカンくぬぎ昆虫マットをビンに詰めて、あたらしいエサにします。
新しいボトルへの移行も大きな問題なく進んだようで、落ち着いてもぐっていきました。
幼虫飼育3本目(600CCガラス瓶)|2月〜羽化まで
新年明けての2月。
ノコギリクワガタの幼虫がいる生活にも私自身、すっかり馴染んでまいりました。
さて前回の土交換からは3ヶ月。
どんなもんでしょう。
おぉ!でかい
さらにひとまわり大きくなっていました!
重さは12グラム。
メスかと思ったけれど成長途中だったんですね。これはオスかな?
新しいマットをいれて、瓶に戻したらすぐに潜っていきました。
おそらく早ければ4月の後半くらいに蛹(サナギ)になると思うので、このまま羽化まで見守ります。
蛹化確認|2023年5月9日
蛹になりました!
オスです!
うぉーかっこいい!
あんまり振動させると死にやすいらしく、写真がうまく撮れないですが、これはこれでまぁ臨場感あっていい。
卵から孵して世話してるから、感動がやばい!
鳥肌たった!
あとはそっとしておいて、大人になるのを待つだけ。
ぶじに羽化してくれ〜!
羽化確認|2023年6月1日
サナギになってから1ヶ月弱。
しばらく放置して、瓶をのぞいてみると……。
キタァーーー!!!
しかもアゴが大きい!大型のやつや!めちゃかっこよさそう!
まだ羽化してから体が固まりきってないのか、ちょっと赤みが強いですね。お腹も少し出てました。体がまだ柔らかいかも。
固まるまで待ちます。
成虫割り出し|2023年6月18日
やばー!めちゃ嬉しい〜!
かっこい〜!
↓でました!
じゃじゃーん!
みごと大歯(アゴが大きいもの)が生まれてきました!
小さいやつからでも大きいのが育つんですね〜。
サイズは63mmでした!
オキナワノコギリとしては大きめ!
大歯としてはふつうのサイズだそうです。
クワガタブリード、超楽しい
幼虫からちょこちょこお世話を手伝ってくれていただけあって、子どもたちもノコギリの誕生には大喜び!
この大歯が近隣ではなかなかつかまらないので、レア感もあったようです。よかったね〜♪
いやぁ、もう、育って成虫がでてきたってだけで、めちゃくちゃ満足なのに大歯もでてくれて最高だわ!
クワガタブリード、超楽しいな!
次はオキナワヒラタクワガタも育ててみようと思います♪