ところで、沖縄移住の失敗って何なんでしょう?
※記事の情報は執筆時点のものとなります(10年前の投稿)
先日、妻と車のなかで話していた時に、「沖縄移住はなにをもって失敗となるのか?」という話題になったので、そのことについて書いてみようと思います。
- スポンサーリンク
みんなしたくない移住失敗
移住者が恐れる言葉
沖縄移住を考える人にとって、恐れるべきことのひとつが「移住失敗」だと思います。
移住しようと実行するときもそうですが、移住をなんとなく考えているときから、
でも移住失敗はしたくない..。それだけは嫌だな
という思いが頭のどこかにあったりします。
もちろん私たちも、失敗を恐れながら移住し、今も移住が失敗にならぬよう努力している立場です。移住前からいろいろなリスクを事前に考え、それに対処する方法を準備してきました。
ところで”移住失敗”って何したら失敗なの?
先日、妻 ピノ子さんと車の中で話した時に、移住失敗は避けたいよねという話題になりました。
で、そのときに、ピノ子さんから出てきた言葉がこれでした。
私たちって何をしたら移住が失敗なんだろ?
うーん、たしかに。言われてみると、すぐにこれといった返答が出てこない。
私の場合、「移住失敗」という言葉の嫌なひびきと、失敗した後のみんなから嘲笑されるようなイメージをとっても恐れてはいたのですが、具体的に失敗がなんたるかを、自分のなかに用意してはいませんでした。
しばらくうんうん考えたあと、ピノ子さんにも何をもって移住失敗と考えているか聞いてみたところ「うん、私もよくわかんないんだよね」とあっさり返されてしまいました笑
試しに「沖縄移住の失敗」について考えてみた
ふたりとも移住失敗はしたくないのに、失敗がなんたるかを分かってないんじゃ、いつの間にか移住失敗してしまうのではないかと思って、試しに失敗とはなんぞやをいくつか考えてみました。
沖縄移住が失敗といえそうなこと
沖縄から引っ越す

これは定番としてありますよね。
沖縄に移住してくる人は年間で2.5万人を超えるそうです。一方、沖縄から出ていく人も年間2.5万人います。(平成26年 総務省資料より)
せっかく沖縄に移住してきたのに、定住できないなんてことのならないように、というのは移住情報サイトによく書いてありますよね。
なぜ、これが私たちの会話ですぐに失敗にあがらなかったかというと、私たちの予定に沖縄から引っ越す選択肢も用意されているからです。
というのも、私たちは3年くらい暮らしたらいったん、沖縄に住み続けるか、東京に戻るか、もしくは別の地域に住んでみるか考えようとしている身。沖縄から引っ越すのも想定外ではないので一概に失敗とも言えないんです。
関連沖縄移住リミットの3年が経過。今後について話し合ってみた
沖縄で離婚

沖縄に移住してきたが故に離婚。これは失敗といえば失敗ですかね。
うーん、あんまり聞いたことはないものの、ありえなくもないんでしょうか。
私の妻は、沖縄にはそこまで興味のない人でした。今もやっぱり「沖縄大好き!」っていう私みたいな人とはまた違った視点で沖縄を見つめていて面白いです。
沖縄大好きな人と、そうではない人が夫婦になったとして、半分無理強いするかたちで移住した結果、移住先で離婚を言い渡せるようなことになってしまう。これはたしかにお互い不幸でしょうし、移住失敗でいいと思いますね。
でも離婚するほど沖縄が嫌なら、まず移住しないような気もするし、あんまりリアリティはないかもしれません。
ちなみにこれ、ピノ子さんからぽつんとひとこと出てきた失敗案です。。
他人事じゃない?!!ヒヤヒヤしました。
仕事が見つからない

これも移住失敗のエピソードに上がってくる、よくあるお話かもしれません。
仕事が見つからない=生活費が稼げない。それで沖縄での生活がキープできずに、もとのところで帰るというパターンですね。私たちも無職夫婦からスタートしている身。他人事ではありません。
ちなみに、この仕事が見つからないというやつ、沖縄県の失業率と一緒に説明されている場面がよくみられます。求人自体が少なくて、県内の採用がすべて高倍率なイメージが伝わっているようです。
私の意見ですが、現地で暮らしている体感としては、求人数は他の地方とも大きく変わらないように思います。それなりに「ある」ということです。
ただ、都内と比べたらさすがに求人数は少ないですし、「仕事の種類」、「人気求人の倍率」、「平均の給与」、は芳しくはありません。
なので、たとえば、
- ホワイトカラーな仕事をしていて、その仕事環境を継続する予定(人気・給与減のリスク)
- 都内でアルバイトで暮らしていて、それを継続する予定(給与減のリスク)
- 都内でサービス業(現場職)をしていて、沖縄でそれを継続する予定(種類少・給与減のリスク)
といった人は、事前準備を行わないと、沖縄で予定外の求人状況と遭遇する可能性が高いです。事前にキャリアプランみたいなものを考えておかないと失敗がありうるかもしれません。
犯罪・心中

なんかすごいところに話が飛んでいますが、移住したが故に、罪を犯してしまったり、心中に追い込まれてしまうのが、確実に移住失敗ですよね。
例えば、地域住民とのいざこざが重度化して事件になったり、金銭問題が深刻になって、どうすることもできずに心中を考えたり..。
というかこれは人生でなにかしら失敗している可能性が高いですね汗
くれぐれもこうならないように気をつけないといけません。ふたりで話していて、これはまぁ移住失敗でいいよね、となりました。
仕事がなくて、引き返したら失敗?
いろいろ移住失敗のケースを話していて議論になったのが、ウェブサイトを見ていてよく見かける、「移住したけど仕事がなくて(給与が安くて)、生活ができないので引き返した」このケースを移住失敗と考えるかどうかです。
ここでピノ子さん名言。
移住って、そもそもやってみるだけでいろいろな経験の連続じゃない?
うむ
計画たてたり、引越し費用減らしたり、いろいろな手続きやってみたり、現地の暮らし方を発見したり…、仕事ないのも経験のうちだし、それができるのってすでに成功みたいなものなんじゃないの?
なるほどユリイカ!
なんも考えないで来た人は置いといて、仕事がないから引き返したくらいで失敗ってのもなんか浅はかな気がするなー
素晴らしい
すげぇ貫禄だなと思いました。
彼女の言っていることは、移住失敗を恐れている人(私たちもです)にとっては、とても心強いメッセージになるなと思います。
たしかに、移住したけど仕事がなくて引き返した人は、準備が何かたりなかったのかもしれません。
ただ、引き返したその時点で、移住をしていない人より沖縄の事情に詳しくなってますよね。もし「2回目」があるとしたら、前よりもよりよい移住ができるかもしれません。
妻の考え方の立派なところは、失敗を恐れながらも沖縄移住をすること、それ自体が、移住失敗のリスクを受け入れ、失敗をクリアすることにつながっているって考えていることですね。
まぁ彼女、この時点で、まだ働きだしてもいないんですけどね..。
やってみなはれ
たしかに、移住の失敗はしたくない。
したくないからこそ、いろいろ起こってほしくないことを考える。
本当に移住したいかたであればあるほど、たくさん考えが浮かびますよね。
そうするとやってみないとわからないことが必ず出てくると思います。
それをどうするかが悩ましい。
で、そういうところって往々にして本当にやってみないと分からないんですよね。やらないでわかる部分は調べ尽くして、考え抜いちゃっていることがほとんど。
なので、「やってみる」。
これは目的に対して非常に前向きですよね。そこでうまくいかなかったことは周りから見たら「失敗」かもしれませんが、自分にとってはとても「失敗」とは言えない大事な経験値です。
失敗は自分で決めてみる
移住失敗というのは、言葉の割に意外とあいまいなことです。
状況によっても変わるでしょうし、他人と自分とでも変わるだろうし、現地に住む人と移住してくる人でも違ってくることだと思います。
いろいろと不安なことが出てくるときに、「失敗」と、「失敗ぽいけどそうじゃないこと」を自分で決めてみることで、次の一歩が踏み出せることもあるのかな、と感じました。