【NAHAマラソンレポート】初心者フルマラソン!人生初42.195kmを走りきれるか!?
※記事の情報は執筆時点のものとなります(7年前の投稿)
筋肉痛がいつもより2.5倍増しのみなみのひげです。
先日、人生で初めてのフルマラソンにチャレンジしてまいりました!
8月にフルマラソンへチャレンジすることを決め、早4か月。とうとう、本番を迎えました。
NAHAマラソンは沖縄県内・外と2万5000人以上の参加者がいっせいにマラソンをする大きなイベント!
12月でも暖かい(暑い?)沖縄のマラソンの様子や、コースのポイントなどをお伝えしますー!
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太陽と海とジョガーの祭典 NAHAマラソン
「太陽と海とジョガーの祭典」をキーワードに開かれるNAHAマラソン。
平和を祈念し、マラソンランナーの底辺拡大および市民の体育・スポーツ意識の高揚と健康増進をはかり、あわせて冬場の観光客の増大と国際親善交流の促進に寄与する。
上のような大会趣旨のもと、那覇市から周辺の市町村を巡る42.195kmを走ります。
もともとは那覇市とハワイ州ホノルル市の姉妹都市締結25年を記念して、1985年から始まったそうです!今年で第32回!
そんなNAHAマラソンに、私、みなみのひげ、全くのマラソン初心者ながらエントリーしておりました!
マラソン完走に向けて4か月の練習
8月9日の抽選結果でエントリーが決まって以来、当日までの4か月間、フルマラソン完走に向けての練習が始まりました!
【NAHAマラソン練習報告】みなみのひげ氏、練習でハーフマラソン(21km)完走しました | 沖縄移住ライフハック
マラソンの練習を始めてから、「長い距離を走ることがこれほど大変なことなのか」と、個人的には発見の連続でした。肉体的には非常に過酷。しかしながら、同じくらい新鮮な驚きでいっぱいでした。
最初10km走るのもヤバかった自分の足腰や心肺が、1か月、2か月とランニングを続ける間に、当然のように走り込みに耐えうるように変化していくのは、とても面白い体験でしたし、自分が走り切れる距離が5km、10kmと増えていくのも、練習を続けるモチベーションになりました。
結局、練習では、30kmランまでを達成!!
この時点で当日までの残り時間が2週間を切りました。
直前で追い込みをかけると体調不良やケガをしそうなので、調整モードへ。
人生初の42.195kmランは、本番に残すことにしました。
(でもこれが後悔を呼ぶことに…)
NAHAマラソン本番のレポート
さてさて、それでは実際のNAHAマラソンのレポートを書きますよー!
フルマラソンを走ったことがない人も、なんとなくその感覚を体験できるよう、記事からの離脱を覚悟で長い長ぁぁ〜〜〜いレポートを書きます!
みなさん、ぜひ、完走(読了)目指して頑張って下さい!
前日受付
まずは、NAHAマラソンの受付から。
前日の10時〜夜8時まで、奥武山公園(おうのやまこうえん)の武道館で受付を行えます。
こちらが受付会場の武道館。
広ーい!武道館の中ではガヤガヤと受付が行われておりました。
受付は、事前に郵送されてくる「受付票」を渡し、ゼッケンと、参加記念Tシャツを受け取ります。
ブースがたくさんに分かれているので、人は多いですが混み合いませんでした。5分もあれば完了します。
私が行った時は、大会の開会式をやっていて、ブラスバンドの演奏も流れていました。
当日、私はKグループスタート地点へ
いよいよ当日!
NAHAマラソンは、朝、9:00のスタートです。
30分前の8:30頃を目安に準備を済ませ、、スタート地点へ向かいました!
スタート地点へ着くと、たくさんの人々がスタンバイ中!さすが2.5万人!
いやぁー、本当、マラソンて老若男女から仮装している人から、いろいろな人がいますねぇ。この競技人口の広さ。単純に、すごいなあと思います。よく全員が全員42.195kmも走ろうと思うよな。
スタート会場の奥武山公園は広い運動公園。
当日は、
- 更衣室
- トイレ
- 手荷物預かり(有料)
- 荷物置き場(無料)
- テーピングサービスのブース
- マッサージサービスのブース
などが設置されているとのことです。さすが大きいイベント。
ちなみに会場への行き方ですが、車でお越しのかたは会場から少し離れた那覇軍港(地図)が駐車場となります。
そこからシャトルバスに乗って会場に入ります。
会場周辺は8時過ぎくらいから、交通規制が始まります。通れない道が出たり、混雑が始まりますので直接公園に車が乗りつけられないこともあります。
とにもかくにも、会場への到着時間は早めに設定しておくことをおすすめします。
さて私の方は、ピノ子さんと、応援に駆けつけてくれたピノ子さんのお母さんに見送られスタンバイ!
今回のユニフォームのスポンサーは、HOOTERSおじさんこと、生ビールブロガー・タカバシさんの提供でお送りいたします!微妙なパツパツ具合!
もうじき出発( ^ω^ ) pic.twitter.com/i9h4hH0fv1
— 沖縄移住ライフハック (@okinawa_hack) 2016年12月3日
後頭部にはお面を設置!
準備万端!
スタートを待ちます!
大きな花火音と共にスタート!
しばらくすると、カウントダウンが。
5
4
3
2
1
ドンッドンッ、ドドーーーンッ!!!
花火が打ち上がり、NAHAマラソンスタートです!
最後尾(Kグループ)は、まさかの30分後に走り出し
いやぁー始まったなぁー!
そう思い、走り出す準備をします…が、しかし。
スタート後、10分経過。
スタート後、20分経過。
スタート地点に着かない。
第32回NAHAマラソンは、26,573名が一斉スタートしたそうです。
その最後尾ともなると走り出すまでに待ち時間がかかるのです。そうか、考えてみればそうだよね。
結局、走り出したのは、スタートから25分後でした。
スタートまでは、みんなで散歩状態になりますので、周りの沖縄らしい景色などを楽しみましょう。
さすが沖縄、ヤシ生えてるわ pic.twitter.com/LIq8jQs0zW
— 沖縄移住ライフハック (@okinawa_hack) 2016年12月4日
マラソン楽しい!国際通りと沿道の応援
ようやくスタート地点を抜け、走り出すと、5km地点までに「国際通り」を抜けます。
観光名所である国際通りを、マラソンで走り抜けるのって新鮮です!
沿道には、非常に多くの応援もあって、とっても楽しい!
マラソンの練習はいつも一人で黙々と走っていたので、楽しさが雲泥の差です!
エイサーを踊ってくれたり、太鼓を叩いてくれたり、三線弾いたり、歌を歌ってくれたり、もうこの盛り上げてくれる感じがあるだけで、42.195kmくらい乗り切れるんじゃないかと思いました。
前途洋々な気分でのスタートです!
差し入れいろいろ
沿道沿いは応援以外にも、各地で給水ポイント・救護ポイントがあり、応援の方の親切なケータリングや差し入れ品があり、ジョガーのみんなを助けてくれます。私が見た範囲だとこんなケータリングや差し入れがありました
- お水・スポーツドリンク・お茶
- 凍らせたスポーツドリンク
- 氷
- コーラ
- バナナ・みかん
- おにぎり
- 黒糖(沖縄っぽい)
- アメ・ラムネ・おせんべい
- 生トマト
- お味噌汁(意外と人気)
- 甘酒(意外と人気)
- (痛み止め?)スプレー
- シャワー
- チキンラーメン(キャンペーン)
- 牛丼(キャンペーン)
黒糖は沖縄っぽいですよねー!たくさんありました!
お味噌汁はね、個人的には「マラソンで味噌汁なんて飲むか!?」とツッコミを入れそうになりましたが、人気でした。NAHAマラソンは、お昼ごはんが食べられないので、おにぎりと合わせて考えると良い気がします。沿道の差し入れもよく考えてあるなぁ、と良い発見でした。
同様の意味で、チキンラーメン・牛丼もありがたいですね。
ただコース後半に見つけたので、私は食べる余裕がまったくございませんでした笑
ちなみに、最後尾グループともなると、給水ポイントでコップがない事態が発生します。
さすがに給水の人も3万人分のコップは用意できませんからね。そうなると、ホースから直接、手で水を受け取ったり、ヤカンの水を回し飲みしたり。
なんだか学生の頃の部活っぽい雰囲気になります。
NAHAマラソン完走ポイント
給水ポイントでドリンクを飲めなかったとき用に、念のため小銭を持って走っていると、気持ち的にも安心できます。
YMCAゾーンを撮り逃す
国際通りを抜け、しばらく国道を走り、川を渡ったあと、ちょっとだけ登り坂の道を乗り切ると、遠くからBGMが..。
「Y〜MCA!(チャチャーラチャーラチャーラ♪)Y〜MCA!」
これがYMCAゾーンか!
君はNAHAマラソンのYMCAゾーンを知っているか
以前、DEEOkinawaの記事で読んだことがあるのですが、NAHAマラソンには「YMCAゾーン」という、名物ゾーンがあります。
6-7km地点くらいで、YMCAのあの曲を流し、みんなで「Y〜MCA!」とやって盛り上がるのです。これ楽しいです。
こいつはムービーに収めようと思い、iPhoneで撮影しながら走りました。
しかし、撮り終えて保存しようとしたら、
容量が一杯で保存できません。 by iPhone
はふん。
なんで、なんで、データの整理しなかったんだろうって。
慌てて写真など要らないデータを削除しましたけど後の祭り。通り過ぎちゃいました。
まぁ思い出は記憶の中に止めておくのが良いってことなんでしょう。
けっこう走った!けど、まだ10km!
なんかもう既に、思い出的にはお腹いっぱいになり始めていますが、やっと10km通過。
先は長い#NAHAマラソン pic.twitter.com/RUvsaUZ3Cl
— 沖縄移住ライフハック (@okinawa_hack) 2016年12月4日
NAHAマラソンは、中間地点までに、那覇市→豊見城市→南風原町→八重瀬町→糸満市と市町村を通ります。
これから八重瀬町・糸満市と走りぬけます。
しかも中間地点の手前が、NAHAマラソン最大の上り坂。
以前、Twitterで、「NAHAマラソンは前半、上り坂が多いので、坂道の練習をしておいたほうが良いですよ」とのアドバイスいただき、坂道トレーニングを増やしたのですが、コースマップをみたら、たしかに中間地点は「高低差100m地点」。うぇー。
これからそこに向かいます。いやだー!
のぼり坂で日差しだと!?猛暑(気温27度)に
10kmを過ぎた後、スタート直後の「楽しいワイワイNAHAマラソン」の空気感が若干、変わり始めます。
疲労感で、今までおしゃべりしていたジョガーの皆さんが無言(はぁ、はぁと言う呼吸音だけ)になり始め、都市部を抜けたせいか、沿道の応援もスッキリし始め、そして、延々、サトウキビ畑の直線道路が続きます。
しかも、登り。
これはだんだんキツくなってきたな。
そう思い始めてきましたが、まだ身体の疲労感はない。ペースを一定に、淡々と走り続けます。
しかし、17km地点を過ぎ、糸満の平和記念公園へ続く大通りを走り出した頃でした。
めっちゃ晴れてきたー!
やばい!やばいやばい!やばーい!
これ、何がやばいかっていうと、直射日光が当たって、暑くなるとものすごい勢いで疲れていくんです!
沖縄県外の人へ説明しておきますと、沖縄の直射日光は、ちょっとその辺のやつとはワケが違ってですね。なんかこう、強さがビームみたいに効くんですよね。文字通り、じりじり焼かれて、ランニングの時とか本当に体力を奪われるんです。殺人的と言ってもいいくらい。
今は12月なので、真夏よりはもちろんマシなんです。
しかしながらお天道様も、一体、何を考えてるのか102年ぶりの12月の猛暑(最高気温27.5度)を叩き出してくれましてね。
暑い、暑いよ..。
気温はどんどん上がる。
じりじり肌は焼かれる。
コース一番の登り坂。
この3重苦と合わせて、糸満の19kmくらいの地点は、人もそこまでいないので給水ポイントが都市部より少ない模様。
周りのジョガーも私も「水、、水、、」状態。気を利かせてくださったのか糸満の農家さんが、なんと「生トマト」を配布していて、超スーパーファインプレイなんですが、私、生トマトが大の苦手で…ゴメンナサイ。
もうとりあえず、喉の渇きをごまかすために必殺「鼻呼吸」を導入し、フヒー、フヒーと鼻呼吸ランをしながら、中間地点へ向かいました。
マラソンを走る時は、レースプレイヤーでもない限り”ゼェハァ”いうようなペースでは走りません。私の場合、何とか鼻呼吸できるくらいのスピード感で走ってました。
中間点突破!しかし、だんだんと身体に異変が
中間地点前になると、声援の中に
「もう少しで制限ポイントだよー!」
とか
「まだまだ制限時間内でいけるよー!」
といった言葉が増え始めます。
これ何のことかというと、NAHAマラソンのルール、「制限時間オーバーによるリタイア」があるのです。
多分、交通規制の関係なんでしょうけど、NAHAマラソンは、「全体で6時間15分以内にゴールする」という時間制限のあるマラソン大会です。中間地点の制限は、スタートから3時間半後の12時半。
それまでに中間地点を通れないランナーは、強制的にリタイアとなってしまいます。(過酷…)
NAHAマラソン完走のポイント
スタートが30分遅れる最後尾グループも、中間地点の制限時間は同じ、12時半です。実質3時間(8分半/kmのペース)が制限時間となります。
中間地点突破!#NAHAマラソン pic.twitter.com/rwdU1OYVV5
— 沖縄移住ライフハック (@okinawa_hack) 2016年12月4日
おかげさまで、私は12時前に中間地点を突破!
喉の乾きや、天気による疲れはあるものの、まだいける!そう思っていた矢先でした…。
ずんずん、、ずんずん、、ずんずん。
あ、ヤバい、(疲労で足が)痛くなってきた。
始まってしまいました。長距離を走っているときに起こる、疲労による痛みです。私の場合、この痛みが始まってしまうと、走り終わるまで引くことはありません。まだ少しずつですが、ここから自分の体との闘いが始まります。
「痛み」との闘い
ここで、「痛み」との闘いについて、少し書いておきます。
フルマラソンのような長距離を走ったことがなかったとき、私は、長距離走の大変さを「心肺的な苦しさ」、もしくは「疲労による脱力感」だと思っていました。多分、長距離を体験したことのない方の多くは、そう思っているのではないかと思います。
しかし、練習で今まで自分が走ったことのない距離(そのときは20kmランでした)を走ったら、”何が辛いか”、すぐにわかりました。
疲労した筋肉に、さらに負荷をかけ続けることによって、限界を感じた体が悲鳴をあげるかのように痛みを発し出すのです。
足の裏、ふくらはぎ。足首、膝、前腿、後ろ腿、腰、お尻、背中…。
あらゆる部分が、この「痛み」に捉われ始めるのが、本当に辛い。
もうこんな感じになります。本当になります。
自然と体が「お疲れさんモード」になり始めます。足を止めよう、もう痛みを止めようよ、ゆっくり休もうよ、と体が必死にシグナルを送ってきます。その力のなんと強いこと強いこと。
マラソンが他の競技と大きく違うのはここなんじゃないかと思います。
こんな体の意思に「待って!もうちょっと(っつってもあと20kmくらいあるけど)だからね!言うこと聞いてねー!」と、唱え続けながら痛みと闘って走るのがマラソンの後半戦であり、真骨頂です。
25km地点で、妻ピノ子とピノ子母に会う
そんなわけで、痛みと引き換えにランニングペースを下げ、どんどん遅くなる私。
なんとか25km地点くらいまで走ると、やっとこさ、妻ピノ子&関東から応援に駆けつけてくれたピノ子母と出会います!
その時の写真がこちら。
余裕がなくなってきて、カメラを向けられても、全然、リアクションがとれません笑
差し入れにもらったスポーツドリンクが、めちゃくちゃ美味しい!
足が止まれたことを喜び始めています(←良くない兆候)。
それでも、なんとか一息ついて、残り17km!
再び走り出します。
27km地点、沖縄らしい海に癒される〜!
痛みはどんどんひどくなり、疲労感はどんどん蓄積されます。102年ぶりの暑い太陽は、遠慮なくじりじりと肌を焼き続け、風が少ないので喉は渇きまくります。
この頃から、定期的に救急車のサイレンが聞こえるようになります。各地でリタイアした人が救護されているのです。熱中症や肉離れ、過呼吸などで動けなくなる人も出ているようです。
マジか..。(←ちょっとビビってる)
…。
つ、辛い..。
もう何度目かわからない、「ヤバイな」を心の中でつぶやいていたところ、沖縄が私に味方してくれたのでしょうか。
爽やかな海が!
27km地点あたりの糸満市、名城から見える海です。
大会中、もっとも海がキレイに見える場所かもしれません。
多くのジョガーが立ち止まって記念撮影をしていました。もうスマホを出す気力がなくなりかけていた私も、さすがにここでは写真を撮りました!
※逆にいえば、これ以降、ゴールするまでスマホを取り出す余裕がありませんでした…
運良く、近くに給水地点もあり、水分をバッチリ補給!
最高の気分転換になりました!
よっしゃ、よっしゃ、このままゴールまで行くでー!!
そんなに甘くなかった..
海を見て、水分補給し、最高の気分転換をした私!
このままの気持ちで残りを走りきろうと思っていましたが、全然、そんな甘い話じゃありませんでした。
27km地点から28km地点が……。
たった1kmが………。
遠い..。
疲労感が限界を迎えつつあった私のランニングペースは、一般の人の早歩きに近しい速さになってきました。
前半のようなペースで、残りの距離数が縮んでいかないのです。
この頃から、
えぇ? まだ500mしか進んでないの?
結構走ったと思ったのに、まだゴールまで10km以上あるのか..。
そう思う場面が格段に増えてきます。
身体が限界のシグナルを出してから、数kmを走るだけで、こんなにも心が弱気になり、体が動かなくなるものかと思いました。
30km地点を迎える頃には、いよいよ足の痛みだけでなく、呼吸する時に使う腹筋・背筋なども痛み始めました。自分の身体が総力をあげて「休めー!!」と言っているのがわかります。
27km〜30km、たった3kmを進むのに、こんなに痛くて、疲れて、辛いのか。
残り12kmなんて、とてもじゃないけど進めないんじゃないか。
冷静に考えても、リタイアしたほうが良いと思える場面が増えてきます。
そして、30km地点を越えて気持ちを切り替えようと、「ちょっとペースを上げてみよう」と、意気込んだ瞬間でした。
ピキピキピキっ
瞬間、私は思わず、走るのをやめ、歩き出してしまいました。
内腿の筋肉がつり始めたのです。
いよいよ足がつり始める
物理的にも限界を迎えつつあった私の足の筋肉は、ちょっとした拍子につってしまうような状態になっていました。
走るのをやめてしまった私は、とにかく早足で歩きながら足を点検してみます。
どうやら、一般人の早歩きと同じくらいのペースが、今の私の適性スピード。
それ以上に加速しようとすると、前腿、内腿、足の裏あたりが「ピキピキ」とつってしまう状態になっているようでした。
また、右足の付け根あたりにも、疲労とは違う違和感のある痛みがあり、多分、そこもつる手前の状態でした。
歩きながら考えます。
やばくね?
もう何回こいつヤバいヤバい言ってんだよ、と、今となっては思いますが、本当にやばかった。
以前、HOOTERSで生ビールブロガー タカバシさん(マラソン経験者)と話しているときに、「マラソンは30km地点過ぎてからが一番苦しい!」と言っていた話を思い出しました。
そうか、これがマラソンの本当に苦しいところ!
私は練習で30kmまでしか走ったことがありません。
ここからは完全に未知のゾーンなのです。
その未知のゾーンは、どうやらめっちゃ痛いし辛いしつりそうでした。いやー!
こんなことなら、42.195kmしっかりトレーニングで走っておくべきだった..。30kmまでの大変さとはワケが違いそう..。
32km地点は、もっとも地獄で、もはや腹立たしかった
一度、歩いてしまった体は、そのあと走り出すときに鉛(なまり)のように重たくなっていました。
なんとか走り出しても、歩いてる人と同じくらいのペースがやっと。
痛い。
80歳くらいのおじいさんや、クリスマスのコスプレした女性や、88ステーキのトナカイさんに、どんどん抜かれていきます。
ショック!
痛い!
…。
もはや走り続けることが、だんだん腹立たしく思えてきます。
最悪の気分で走ったり、歩いたりを繰り返えしていました。
まったく!
なんでこんな思いしてまで走らなきゃいけないんだ!プンプン!
「申し込んだお前のせいだろうが」とは、仰る通り。
しかしながら人は疲れると、どうやら腹立たしくなってくるもののようで、32km地点を過ぎた私は、あらゆるものに腹を立てていました。
給水ポイントに味噌汁があることに腹を立て(暑くて飲めないよ!)、
沿道の「まだ全然走れるよー!」の声援に腹を立て(全然、死にそうだよ!)、
「笑顔で走りましょう〜!」の声援にも腹を立て(笑ってるエネルギーがないよ!)、
太陽に腹を立て(なんでいきなり晴れるんだよ!)、
まっすぐ続く道に腹を立て(長く感じるから曲がってよ!)、
曲がりくねった道に腹を立て(疲れるからまっすぐになってよ!)、
もう、ジョガー的には全然、爽やかでもなんでもない、ヘナチョコ野郎になっておりました。
(実際の走って、歩いてを繰り返す感じもヘナチョコだったことでしょう。)
でもよく考えると腹を立てることによって、なんとか走る(歩く)エネルギーを振り絞っていたのかもしれません。
そうでもしてないと、ごく自然に止まってしまいそうでした。
それでも終わらない(長い長い残り10km)
さて、今回の記事、私の体験したマラソンぽさを再現するために、かなり長々と書いております。
マラソンが体の疲労(痛み)や終わらないランニングから離脱せず走り抜くものならば、この記事は、長々と続くみなみのひげのマラソンレポートに離脱せず、読み抜くものとして捉えていただくとわかりやすいかと思います。
多分、ここまで読まずに、もっと前に離脱している人も多いと思います。
もしくはスクロールして飛ばしている人も多いかもしれません。退屈さであれ、疲労であれ、自分の身体が「もうやめようぜ」となった事柄にしがみつき、持続させることは、人間にとってなかなか大変なことなのです。
32km地点から、歩いて、走って、歩いて、走って、、を繰り返す私にとって、本当に残りの10kmは遠いものでした。
特に、糸満市の旧道を走り続け、豊見城の警察付近までのストレート(約5km)は、本当に、本当に長かったです。
というわけで、その長さを退屈な文章で再現してみたいと思います。
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これでやっと1km進む。(あと4kmで35km地点かー)
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これでやっと2km進む。(あと3kmで35km地点かー)
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あ、サンキマルエー(衣料品店)ここにもあったんだー。
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痛み。
歩く。
進まない。
給水。
走る。
声援。
痛み。
歩く。
進まない。
歩く。
走る。
….。
やっと5km進みました。35km地点の豊見城の警察署付近に到着です。
長かったですよ。本当に、長い。
これがマラソンか、と。もうわかったよ、辛いのわかったよ、と。そう思ってもまだ終わらない。
長いです。
沿道の声援に突き動かされる
朦朧(もうろう)としてきた頭の中、クッタクタの私はとりあえず前に進み続けました。
もはや自分の強い意志など皆無です。一刻も早く止まりたい。
その時の私は沿道の「頑張ってー!」、「もう少しだからねー!」、「痛いの今だけだからなー!」、「止まるなー!止まるなー!」といった声援に突き動かされるようになんとか体を動かしていました。さっきまでプンプンしていたはずなのに。
人間というのは本当に不思議なものです。
同じ人間の言葉を受けると、ヘロヘロでクタクタな状態でも頑張れるようにできているみたいです。
さっきみたいな長い長い道のりの感覚は、ずっと続いていながらも、1km、また1kmと、私はゴールへ近づいて行きました。
そして40km付近から、また始まりました。
「制限時間まであと20分だぞー!」
「止まるなー!いけるぞー!」
そうです。
6時間15分の制限時間も刻々と迫っているようでした。
ここまで来てリタイアは悲しすぎます!お願い!なんとか間に合ってくれー!
そして、やっと
最後の1kmを切ったときは小禄の下り坂を過ぎて、膝ガックガク状態でした。
それでも、
キタキター!長かったー!
という喜びがすごかったです!
そして、最後、奥武山公園に入り、野球部(?)のみなさんの良い声での「42km、お疲れ様でしたー!」などの快活な応援に迎えられ….。
とうとう….。
#NAHAマラソン pic.twitter.com/2CSK3Tkxij
— 沖縄移住ライフハック (@okinawa_hack) 2016年12月4日
6時間03分(参考タイム:5時間35分)
ゴールしました〜!
(制限時間、超ギリギリ)
(ヒィやぅっっっふぉぅぉおぉぉぉぉおおおお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜いっ!!!!)
と、心の中で叫びました。
実際は、ただただ「ハァ、ハァ、、」と、いっていました笑
途中歩いたりもしたけれど、完走しましたー!!
辛っ!フルマラソン辛っ!こりゃビールがウマそうだ!#NAHAマラソン
— 沖縄移住ライフハック (@okinawa_hack) 2016年12月4日
そんなわけで、私、みなみのひげ、
初マラソン
初完走
できました!ありがとうございますー!うれしーー!
琉球ガラスの完走メダルももらえちゃいました!やったー!
NAHAマラソンまとめ
というわけで、以上、私の長い長いNAHAマラソンレポートでございました!
要点をまとめるとこちら!
- 受付は前日から
- 最後尾はスタート30分遅れ
- 国際通り・YMCAゾーン楽しい
- 黒糖の差し入れ
- 晴れるとヤバい
- 中間地点前の登り坂がキツイ
- 意外と厳しい中間制限
- マラソンは”痛み”との闘い
- 27km地点の海でリフレッシュ
- あまりに疲れると人は腹が立つ
- 30-35kmは長い長い長い..
- 最後は声援に動かされる
- 筋肉痛2.5倍増し
以上、要点でしたー!
今のところ、冒頭にも書いた筋肉痛で、「二度とマラソンなんてやりたくない!泣」と思っていますが、また来年になったら「走りたいなぁ」、と思っているかもしれません。次に出るとしたら、万全のトレーニングを経て「歩かないで完走」目指したいと思います。
ここまで離脱せず読んでくださった人は、もしかしたらマラソンランナーの素質があるかもしれませんよ!?
お読みいただきありがとうございましたー!
応援していた妻・ピノ子サイドの記事
私が頑張って走っていた裏側で、色々やらかしていたみたいです。